投資と算盤

投資日記、日々の雑感

10/25

量子計算、世界が競う、性能はスパコンの15億倍

現在のスーパーコンピューターの15億倍もの性能をもつ次世代コンピューターの登場が現実味を帯びてきた。米グーグルが現在のスパコンでは困難な問題を簡単に解ける量子コンピューターの開発にメドをつけたためで、産業や金融から軍事までそのかたちを一変させる可能性を秘める。実用化にはまだ20~30年かかりそうだが、人工知能(AI)と組み合わせて影響は世界に及ぶ。開発に向けた攻防は国家の覇権を左右する。

 

 

創薬・素材開発、劇的に速く、量子コンピューター、企業の革新後押し、暗号技術には脅威

米グーグルが開発中の量子コンピューターが実用化されれば、半導体の処理能力に縛られていたコンピューターが新たな発展段階に入る。膨大な選択肢の中から瞬時に最適解を導き出せるため、経済や産業への影響は大きい。一方、現行の暗号化方式が簡単に破られるリスクがあり、政府や企業の間には不安もある

 

リブラ実現、ハードル高く、規制対応・運営の独立・プライバシー保護、発行「米当局の承認後」

フェイスブックが主導するデジタル通貨「リブラ」の実現が遠のいている。23日に開いた米議会の公聴会マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が「米当局の承認」を事業開始の条件とする考えを示した。規制対応に加え、独立性の確保、プライバシー保護という3つの壁が立ちはだかる。

 

国際金融秩序と摩擦、デジタル通貨、中国が先行も

リブラに対して20カ国・地域(G20)が強硬な姿勢をとるのは、国家権力の根幹への挑戦と受け止めているからだ。ドルを基軸とする通貨秩序を崩しかねないとの強い警戒感がある。リブラが「デジタル通貨」発行に向けた各国の中央銀行の動きを刺激すれば、中国などが先行する可能性もある

「通貨当局が多大なコストをかけて維持する金融システムに『ただ乗り』しようとしていると映る」。日銀幹部はこう話す。リブラはドルやユーロなど複数の法定通貨と価値を連動させる仕組みだ。法定通貨を裏付けに仮想世界で「いいとこ取り」しようとしていることが、あつれきを生む

 

ローン担保証券、3年で残高2.5倍、国内大手金融、価格下落リスクも

日銀は24日公表した金融システムリポートで、格付けの低い企業向け融資をまとめて証券化したローン担保証券(CLO)に関する分析結果を示した。国内大手金融機関のCLOの投資残高は2018年度末に12兆7160億円と3年前の2・5倍に拡大した。世界のCLO市場に占める割合は約15%に達した